爪水虫に効く飲み薬として、「テルビナフィン(ラミシール)」と「イトラコナゾール(イトリゾール)」が挙げられます。
現在においては、2大有効成分と言っても過言ではありません。
ここではテルビナフィン(ラミシール)について説明します。
※ イトラコナゾールについてはこちら
テルビナフィンとラミシールって違うの?
「テルビナフィン」と「ラミシール」は基本的に同じものと考えてもらって良いです。
いろいろ調べたりする方はWebサイトも見るかと思いますが、サイトによってテルビナフィンと記載しているものや、ラミシールと記載しているものが混在しています。
正式な薬剤名称としては「テルビナフィン」の方ですので、こちらを前に書いておきます^^
テルビナフィン塩酸塩 | 正式な薬剤の名前 |
ラミシール | 製品名など(”ラミシール” はNOVARTIS社の登録商標) |
テルビナフィンは塗り薬としても製品が販売されています。
飲み薬としては、錠剤で処方されることが多いです。
今回のテーマである爪水虫に有効という意味では、やはり飲み薬が良く効くということになります。
なぜ飲み薬なの?という点については、こちらで説明しています。
テルビナフィンの服用方法と副作用とは?
内服薬のテルビナフィンは、決められた間隔で継続的に服用することで効果が得られます。
成人の場合、テルビナフィン125mgを1日1回、食後に服用します。
毎日1回ずつ、期間は6ヶ月服用するのが爪白癬の治療方法になります。
6ヶ月間はベースとされる期間で、足の爪が生え変わるまでの期間という意味です。
爪の先だけの軽い症状の方はもっと短いですし、年齢などで爪の伸びる速度が遅くなっている方はもっと長くなる可能性もあります。
テルビナフィンの副作用
爪水虫の飲み薬を服用するうえで、注意しなければならないのが副作用です。
気にし過ぎて不安になってもいけないですが、しっかりと把握しておくべきことだと思います。
爪水虫の内服薬の副作用として、肝臓、腎臓に負担がかかることが知られています。
テルビナフィン(ラミシール)もそれらに漏れず、肝臓や腎臓には注意しておかなくてはいけません。
テルビナフィンの服用に注意が必要なのは次の方です。
- 肝臓病を治療中の方
- 腎臓病を治療中の方
- 高齢の方
また、以下の方は服用を控える必要があります。
- 血液の病気を治療中の方
- 重い肝臓病を治療中の方
重症化することはまれですが、予防のために定期的に肝機能検査(血液検査)を受けるべきと定められています。
白血球や血小板が減少する血液障害にも注意が必要とされています。
テルビナフィンの薬剤解説書には、重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)および汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあると記載されています。
参考文献:http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00051745.pdf
こういった副作用が出ないように、定期的な血液検査を病院で行います。
重症化する場合は服用から2ヶ月以内にあらわれるとされているため、最初の2ヶ月間は、1ヶ月ごとに血液検査を受けることになります。
しっかりと医師に確認して服用・検査するようにしてください。
定期検査(血液検査)で確認する内容は主に次の3つです。
- 肝機能に異常が出ていないか
- 腎機能に異常が出ていないか
- 白血球、赤血球、血小板などが減っていないか(特に白血球)
もちろん、最初の2ヶ月間だけでなく、定期的な経過観察は治療が終わるまで続けるべきです。
ちゃんと病院で先生と相談し、服用方法も納得いくまで確認して治療するようにしてくださいね。